室内楽コンサート(南丹会場)を開催しました!<公演レポート②>
10月12日(月・祝)に、『Music Fusion in Kyoto音楽祭2026』室内楽コンサートの2回目が開催された。会場となったのは、南丹市の丹波新生教会園部会堂。今回はモーツァルトとドヴォルザークの作品が1曲ずつ、ステンドグラスの光を浴びて演奏された。教会という小さな空間だからこそ、魅力が際立つカルテット。その色彩豊かな表現が会場をやさしく包み込んだ。

最初に披露されたのは、モーツァルトの『弦楽四重奏曲 第17番 変ロ長調「狩」』。明るく親しみやすいフレーズから始まると、その心地よい響きに乗って、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロが巧みな掛け合いで聴き手を魅了する。楽器の音色が、それぞれ存在感を放ちながらも、互いに呼応して音楽に大きなうねりを生み出すのだ。

続くドヴォルザークの『弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調「アメリカ」』は、本公演でヴィオラを演奏する、音楽監督の豊嶋泰嗣さんが「念願が叶った」と語る、特別な一曲。「これが聴きたくて足を運んだ」という観客の声もあり、演奏者はもちろん、会場全体が待ち望んでいたことが伝わってきた。ヴィオラからヴァイオリンへと受け継がれる印象的な旋律は、まるで二人が歌い継いでいるかのよう。さらに、ベテランと若手が奏でる弦楽器の多彩な組み合わせが生み出す響きも大きな聴きどころとなった。アンコールには、モーツァルトの『弦楽四重奏曲 第15番 ニ短調』から、第3楽章のメヌエットが演奏された。


地元に根ざした教会での、世代を超えた奏者による今回のカルテット。若き実力派ヴァイオリニストの二人にたずねた。「多くを話さずとも、奏者同士、自然と波長が合う」と笑顔を見せるのは、荒井ひかるさん。1年目からこの音楽祭に参加し、改めて京都府の広さを知ったそう。「京都のさまざまな土地で、地元の方々にクラシックに触れていただく意義を感じます。会場ごとに演目も変わるので、ぜひ各地の公演に注目してほしい」と続けた。また、橘和美優さんは、「教会は観客との距離が近く、身近に演奏を聴いてもらえる良い機会。そんな場所で、ヴィオラの豊嶋さんはもちろんチェロの山本裕康さんといった、レジェンドのような奏者とカルテットを組めたことは光栄です。音楽を受け継ぐ喜びを感じる」と、熱く思いを語った。
その言葉通り、終演後、来場者からは「大きなホールとは違い、間近で演奏が聴けて感動した」との声が聞かれた。当日は、会場近くのウォーキングイベントを楽しんだ後、そのまま会場へ足を運んだという観客の姿もあった。今回の音楽祭が『第43回全国都市緑化フェアin京都丹波』の記念事業として、豊かな1日を作り出している様子がうかがえた。

(取材文:小倉陽子)