本文へスキップ
イベント

室内楽コンサート(舞鶴会場)を開催しました!<公演レポート①>


2026年、2年目となる『Music Fusion in Kyoto音楽祭』の室内楽コンサート。今年は京都府内5市5会場で開催される。1会場目は、舞鶴市の舞鶴赤れんがパーク2号棟にある市政ホールで、9月27日(日)に行われた。旧海軍の倉庫を活用した舞鶴赤れんがパークは、8棟が重要文化財に指定され、周辺施設や敷地とともに地域の文化交流拠点として親しまれている。開場前から入口には長い列ができ、開演を待つ観客の姿が見られた。

 

 

「会場を見た際にチェンバロを組み合わせることを思いついた」と話すのは、音楽監督を務めるヴァイオリニストの豊嶋泰嗣さん。歴史を感じさせる赤れんがの空間にチェンバロを組み合わせ、今回は全演目をJ.S.バッハで構成した「オールバッハ」だ。豊嶋さんは、「幅広い楽曲があるバッハには、皆さんによく知られている曲も多いはずです。チェンバロはもちろん、フルートや弦楽器の生音も聴きどころ。楽しんでほしい」と話す。それが見事に通じ、「オールバッハが魅力的で」京丹後市から来たという観客や「ブランデンブルク協奏曲が聴きたくて」与謝野町から足を運んだという観客もいた。

 

 

演奏は「管弦楽組曲第2番」から始まり、シン・イェジさんのフルートと、弦楽器・チェンバロによるアンサンブルが美しい音色で披露された。

続く「2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調」では、橘和美優さんと山田周さんの2本のヴァイオリンが互いに掛け合いながら演奏を繰り広げ、観客を魅了した。

 

 

 

休憩後はステージの配置が変わり、それまでアンサンブルの中で演奏していたチェンバロが、改めて存在感を見せるステージになった。3曲目は、バッハがヴィヴァルディの作品をチェンバロ独奏用に編曲した「協奏曲 ニ長調」。中野振一郎さんが「貴族になった気持ちでイタリア式宮廷音楽の世界をお楽しみください」とユーモアを交えて観客に紹介。素晴らしいチェンバロの独奏を披露した。

 

 

続く「ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調」ではフルート・ヴァイオリン・チェンバロの独奏楽器たちと弦楽合奏が巧みに絡み合いながら、華やかにコンサートを締めくくった。アンコールには再び「管弦楽組曲第2番」、第7曲「バディネリ」が軽快で楽しく演奏された。

 

 

帰り際、「自分たちのまちでこのような素晴らしい演奏に触れられるのがうれしい」と話すのは舞鶴市から訪れた女性。身近な場所で、本格的なクラシック音楽に触れる機会を得られたことに喜びの笑みを浮かべた。

(取材文:小倉陽子)